iPhone SE(第3世代)各モデルとの比較や第2世代からの変更点まとめ

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2022年3月9日のApple Eventにて、iPhone SE(第3世代)が発表されました。

各モデルとの比較や、前代であるiPhone SE(第2世代)からの変更点などをまとめていこうと思います。

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主な仕様の比較表

まずは主な仕様を比較表にまとめてみました。

比較対象は前代のiPhonse SE(第2世代)に加え、大きさや値段の関係上検討にあがりそうなiPhone 13 mini及びiPhone 12 miniとしています。

iPhone SE
(第2世代)
iPhone SE
(第3世代)
iPhone 13 mini iPhone 12 mini
ディスプレイ サイズ 4.7インチ 4.7インチ 5.4インチ 5.4インチ
解像度 1,334 x 750 1,334 x 750 2,340 x 1,080 2,340 x 1,080
画素密度 326ppi 326ppi 476ppi 476ppi
Retinaディスプレイ Retina HD Retina HD Super Retina XDR Super Retina XDR
パネル LCD LCD OLED OLED
HDRディスプレイ
色域 広色域ディスプレイ
(P3)
広色域ディスプレイ
(P3)
広色域ディスプレイ
(P3)
広色域ディスプレイ
(P3)
コントラスト比 1,400:1 1,400:1 2,000,000:1 2,000,000:1
最大輝度 (標準) 625ニト 625ニト 800ニト 625ニト
最大輝度 (HDR) 1,200ニト 1,200ニト
サイズと重量 高さ 138.4 mm 138.4 mm 131.5 mm 131.5 mm
67.3 mm 67.3 mm 64.2 mm 64.2 mm
厚さ 7.3 mm 7.3 mm 7.65 mm 7.4 mm
重量 148 g 144 g 140 g 133 g
主な特長 チップ A13 Bionic A15 Bionic A15 Bionic A14 Bionic
メモリ 3 GB 4 GB (噂) 4 GB 4 GB
セキュア認証 Touch ID (第2世代) Touch ID (第2世代) Face ID Face ID
携帯電話通信 4G LTE 5G (2x2) 5G (4x4) 5G (4x4)
Wi-Fi MIMO対応
802.11ax Wi‑Fi 6
MIMO対応
802.11ax Wi‑Fi 6
MIMO対応
802.11ax Wi‑Fi 6
MIMO対応
802.11ax Wi‑Fi 6
SIM デュアルSIM
(nano-SIMとeSIM)
デュアルSIM
(nano-SIMとeSIM)
デュアルSIM
(nano-SIMとeSIM)
デュアルeSIMに対応
デュアルSIM
(nano-SIMとeSIM)
FeliCa
3.5 mm
ヘッドホンジャック
耐水性能 IP67等級 IP67等級 IP68等級 IP68等級
Ceramic Shield
アウトカメラ 画素数 12MP 12MP 12MP 12MP
搭載数 シングル シングル デュアル デュアル
絞り値 広角: ƒ/1.8 広角: ƒ/1.8 広角:ƒ/1.6
超広角:ƒ/2.4
広角:ƒ/1.6
超広角:ƒ/2.4
ナイトモード
Deep Fusion
手ブレ補正 光学式手ぶれ補正 光学式手ぶれ補正 センサーシフト
光学式手ぶれ補正
光学式手ぶれ補正
ポートレートモード
HDR スマートHDR スマートHDR 4 スマートHDR 4 スマートHDR 3
フォトグラフスタイル
ビデオ撮影 シネマティックモード
4Kビデオ撮影 24, 25, 30, 60fps 24, 25, 30, 60fps 24, 25, 30, 60fps 24, 25, 30, 60fps
1080p HDビデオ撮影 24, 25, 30, 60fps 25, 30, 60fpsa 25, 30, 60fps 25, 30, 60fps
ドルビービジョン対応
HDRビデオ撮影
○ (最大4K 60fps) ○ (最大4K 30fps)
手ぶれ補正 光学式手ぶれ補正 光学式手ぶれ補正 センサーシフト
光学式手ぶれ補正
光学式手ぶれ補正
オーディオズーム
1080p
スローモーションビデオ
120, 240fps 120, 240fps 120, 240fps 120, 240fps
ナイトモードの
タイムラプス
フロントカメラ 画素数 7MP 7MP 12MP 12MP
絞り値 ƒ/2.2 ƒ/2.2 ƒ/2.2 ƒ/2.2
HDR スマートHDR スマートHDR 4 スマートHDR 4 スマートHDR 3
フォトグラフスタイル
ポートレートモード
シネマティックモード
4Kビデオ撮影 24, 25, 30, 60fps 24, 25, 30, 60fps
ドルビービジョン対応
HDRビデオ撮影
1080p HDビデオ撮影 25, 30fps 25, 30, 60fps 25, 30, 60fps 25, 30, 60fps
映画レベルの
ビデオ手ぶれ補正
1080p, 720p 1080p, 720p 4K, 1080p, 720p 4K, 1080p, 720p
1080p
スローモーションビデオ
128fps 128fps 128fps
ナイトモード
Deep Fusion
アニ文字とミー文字
バッテリー ビデオ再生 最大13時間 最大15時間 最大17時間 最大15時間
ビデオ再生
(ストリーミング)
最大8時間 最大10時間 最大13時間 最大10時間
オーディオ再生 最大40時間 最大50時間 最大55時間 最大50時間
販売 販売開始日 2020年4月24日 2022年3月18日 2021年9月24日 2020年10月13日
Apple公式販売状況 販売終了 64GB: 57,800円
128GB: 63,800円
256GB: 76,800円
128GB: 86,800円
256GB: 98,800円
512GB: 122,800円
64GB: 69,800円
128GB: 75,800円
256GB: 87,800円

iPhone SE(第2世代)からの変更点

iPhone SE(第2世代)からの変更点、進化した点を詳しくみていきます。

チップ

iPhone SE(第3世代)A15

iPhone SE(第3世代)では、iPhone 13シリーズから採用されている最新のA15 Bionicチップが採用されました。

iPhone SE(第2世代)と比較すると「最大1.2倍速いグラフィックス性能」とのこと。

iPhone SE(第3世代)とiPhone SE(第2世代)のグラフィックス性能

処理速度は比較的どうでもいい方が多いと思いますが、バッテリー効率の改善やカメラシステムの追加などにも影響ある部分なので、最新のものが搭載されたのは素直に嬉しいところ。

バッテリー

iPhone SE(第3世代)バッテリー

バッテリー駆動時間がiPhone SE(第2世代)よりも向上し、数字の上ではiPhone 12 miniと同等になっています。

iPhone SE
(第2世代)
iPhone SE
(第3世代)
iPhone 13 mini iPhone 12 mini
ビデオ再生 最大13時間 最大15時間 最大17時間 最大15時間
ビデオ再生
(ストリーミング)
最大8時間 最大10時間 最大13時間 最大10時間
オーディオ再生 最大40時間 最大50時間 最大55時間 最大50時間

バッテリー自体に変更があるかはまだ不明ですが

効率的なチップ、進化したバッテリー、そしてiOS 15が連係してバッテリー駆動時間が大幅に向上。

iPhone SE - Apple(日本)

と記載があるので、バッテリー容量も多少増えているかもしれません。

5G

iPhone SE(第3世代)5G

5G(第5世代移動通信システム)に対応しました。

ただし、12や13は「4x4 MIMO対応5G」なのに対し、iPhone SE(第3世代)は「2x2 MIMO対応5G」となっています。

MIMOはそもそも「multiple-input and multiple-output」の略称。送受信双方で複数のアンテナを使う通信技術です。数字の部分はアンテナ本数を表しており、「4x4」であれば送受信機が4つ、「2x2」であれば送受信機が2つということになります。

iPhoneのモデル比較ページで確認すると、2x2 MIMOは「5G携帯電話通信」、4x4 MIMOは「超高速の5G携帯電話通信」という表記でした。

iPhone SE(第3世代)5G比較

カメラ

カメラそのものは12MP・シングル・広角: ƒ/1.8と変更ありませんが、チップの更新によって実現する画像処理、いわゆるコンピュテーショナルフォトグラフィの面で強化されました。

スマートHDR 4

iPhone SE(第3世代)スマートHDR 4

iPhone 13で登場したスマートHDR 4がiPhone SE(第3世代)にも搭載されました。

iPhone 13 ProとiPhone 13で登場したスマートHDR 4は、賢いセグメンテーションによって被写体と背景の色、コントラスト、ノイズにそれぞれ異なる調整を適用します。これにより、難しい光の状況でも被写体の顔を適切な明るさにすることができ、同じ写真に写っている人々を、光や一人ひとりのスキントーンに合わせて最適化された調整によって個別にレンダリングします。

Apple、新しいiPhone SEを発表:象徴的なデザインのパワフルなスマートフォン - Apple (日本)

ちなみに、iPhone 13シリーズは「スマートHDR 4」、iPhone 12シリーズは「スマートHDR 3」、iPhone SE(第2世代)は「次世代のスマートHDR」なので実質「スマートHDR 2」でした。

Deep Fusion

iPhone SE(第3世代)Deep Fusion

Deep FusionはiOS13.2からサポートされている画像処理システム。iPhone 11シリーズ以降で利用可能といいつつ、iPhone SE(第2世代)のみ利用不可でしたが、iPhone SE(第3世代)では利用可能になりました。

撮影時に計9枚(短時間露光4枚・標準4枚・長時間露光1枚)の写真を、A13 bionic以降に搭載されたNeural Engineの高度な機械学習によって適切に合成処理し、1枚の高画質な写真を生成するという機能になっています。

Deep Fusionは高度な機械学習機能を使って、写真のあらゆる部分をピクセル単位で処理し、質感、細部、ノイズを最適化します。A15 Bionicの画像信号プロセッサは、より的確なホワイトバランスとより実物に近いスキントーンにより、特に明るさが足りない場面でも、ノイズを低減して大幅に向上したビデオを提供します。

Apple、新しいiPhone SEを発表:象徴的なデザインのパワフルなスマートフォン - Apple (日本)

フォトグラフスタイル

iPhone SE(第3世代)フォトグラフスタイル

iPhone 13で登場したフォトグラフスタイルがiPhone SE(第3世代)にも搭載されました。

機能としては、用意されている「フォトグラフスタイル」

  • リッチなコントラスト
  • 鮮やか
  • 暖かい
  • 冷たい

を写真に対して適用・値を調整などができるもの。

フォトグラフスタイルで、ユーザーはAppleのマルチフレーム画像処理の利点を活かしつつ、自分の写真の好みをすべての画像に適用することができます。標準の設定や自分好みの設定はすべてのシーンや被写体に対して機能し、単純なフィルタとは違って写真の別々の部分に適切な調整を行いながら賢く適用されるため、スキントーンなどの写真の重要な要素が保たれます。

Apple、新しいiPhone SEを発表:象徴的なデザインのパワフルなスマートフォン - Apple (日本)

ガラス

地味ではありますが、本体の前面及び背面のガラスが強化されています。

今回新たに、iPhone 13 ProとiPhone 13の背面と同じスマートフォンの中で最も頑丈なガラスを前面と背面に採用しています。

Apple、新しいiPhone SEを発表:象徴的なデザインのパワフルなスマートフォン - Apple (日本)

ちょっとわかりにくいですが、iPhone 13シリーズの「背面」に使われているガラスがiPhone SE(第3世代)では「前面」と「背面」に使われているということで、iPhone 13シリーズや12シリーズの「前面」に使われているセラミックシールド(Ceramic Shield)は未採用です。

iPhone SE(第3世代)ガラス比較

価格比較

iPhone SE(第3世代)価格設定

iPhone SE(第3世代)の販売価格は64GBが57,800円、128GBが63,800円、256GBが76,800円となっています。

なお表記は全て税込み価格です。

米国販売価格との比較

iPhone SE(第3世代)の米国における販売価格及び、その価格を1ドル=115円で計算した価格の比較です。

日本価格 米国価格 1ドル=115円計算
64 GB 57,800円 $429.00 49,335円
128 GB 63,800円 $479.00 55,085円
256 GB 76,800円 $579.00 66,585円

円安の影響があるとはいえ、上乗せも結構大きい印象。

iPhone SE(第2世代)との比較

iPhone SE(第3世代)の発売にともない販売終了になったiPhone SE(第2世代)との比較です。

iPhone SE (第3世代) iPhone SE (第2世代)
13発売以降 (販売終了まで)
iPhone SE (第2世代)
発売当初
64 GB 57,800円 49,800円 44,800円
128 GB 63,800円 55,800円 49,800円
256 GB 76,800円 60,800円

発表前の段階ではiPhone SE(第2世代)よりも安価で提供されるという噂もありましたが、蓋を開けてみるとむしろ値上がりする形となりました。

現行全モデルとの比較

Apple公式にて現在取り扱いのある全モデルとの比較です。

iPhone SE
(第3世代)
iPhone 11 iPhone 12 mini iPhone 12 iPhone 13 mini iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max
64 GB 57,800円 61,800円 69,800円 86,800円
128 GB 63,800円 67,800円 75,800円 92,800円 86,800円 98,800円 122,800円 134,800円
256 GB 76,800円 87,800円 104,800円 98,800円 110,800円 134,800円 146,800円
512 GB 122,800円 134,800円 158,800円 170,800円
1 TB 182,800円 194,800円

現行モデルの中で最安機種という位置付けは変わっていませんね。

買いか否か

人それぞれな部分ではありますが、個人的にはiPhone SE(第2世代)よりも高くなった販売価格に対してどう思うのかが一番大きなところなのかなと思います。

iPhone 13シリーズと同じA15 Bionicの搭載、カメラシステムの追加、iPhone SE(第2世代)での不満点だったバッテリー駆動時間の改善、5Gへの対応、などに魅力を感じるのであれば購入してよさそう。

逆に「ガワ使い回しでこの値段は高い、iPhone SE(第2世代)からの変更点も魅力に感じない」という人はMNP・フリマアプリ・販売店などでiPhone SE(第2世代)を買うのもありかもしれません。

そもそも「Touch ID」がなくてもいいのであれば、もう少しお金を出してiPhone 13 miniあたりを買うのもありかなと思います。

まとめ

個人的に「思っていたより高かったな」という気持ちはあるものの、

  • ディスプレイ埋め込み型Touch IDの開発中止
  • miniモデルが廃止される
  • iPhone SE(第4世代)はiPhone XRベース

というような噂から考えると、比較的小さめのサイズかつTouch ID搭載機種としてはiPhone SE(第3世代)を最後に暫く出ないみたいなこともあり得そうな気がしますし、ここらで買っとくのもありかなという気はしています。

なお、iPhone SE(第3世代)は3月11日(金)午後10時(日本時間)から予約注文開始、3月18日(金)から販売開始となっています。

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